蒲生岡本ガリ版ししまい寄席

 

週末に滋賀へ。ガリ版作品と落語を楽しんできました。東近江の蒲生岡本地区は静かな農村集落で、古くは街道の宿場町として発展てきました。またこの地は、ガリ版発祥の地でもあり、明治27年、この地出身で、近江商人の流れを汲む堀井新次郎という人が、エジソンが発明した「ミメオグラフ」をもとに、「ガリ版」こと「謄写版」を開発、これを事業とし全国に普及させました。以来官公庁や学校などで、身近な印刷方法として広く親しまれてきたそうです。その後、コピー機の普及でその活躍の場を芸術の分野へと移し、現在もなお愛され続けています。今回展示されていた作品は草花を克明に写し取った作品や、広重などの浮世絵の写しなどで、どれも精巧で質の高いものばかりでした。となりの公民館では「ししまい寄席」が行われ、上方落語で会場は暖かい笑いに包まれていました。現在、蒲生岡本地区では、地域の方々が中心となって、旧堀井家邸宅を「ガリ版伝承館」として継承しています。ガリ版体験はもちろん、全国から使われなくなった「ガリ版」を募り、修理・保存し、また、興味のある人に販売もされています。ガリ版に興味のあるという方はぜひ、東近江は蒲生岡本へ。

 

コメントする