バックナンバー 2010年8月

DC09

2010年8月6日 by 吉永圭史

こんにちは、スタッフの吉永です。

 

今日はミラノで活躍されているInoda+Svejeさんの新作DC09を紹介します。この椅子の特徴はなんと言ってもヴォリュームのある有機的なフォルム。背もたれから脚の先まで滑らかな曲面でつながっています。どこをとっても三次元曲面、輪切りにしてどの断面をとっても同じかたちでなく、常に変化していってるんです。

 

 特に座り心地と構造、強度にかかわる座面は、猪田さんとニルスさんのこだわりが強く、ワークショップでは、表だけでなく、ひっくり返した裏側までも、1ミリ単位で削っては確認し、途中で継ぎ足したりと、細やかなやり取りを繰り返してつくり込んでいきました。その甲斐あって、とてもすわり心地のよい椅子に仕上がったと思います。

 

高度な機械加工を取り入れながらも、有機的なラインや、座面と脚のジョイントを貫通ホゾと割りクサビを用いるところなど、手仕事の仕上げの良さを生かしたデザインはInoda+Svejeさんらしいなぁと思います。