バックナンバー 2012年11月
機械も人も
UU chair三昧
蒲生岡本ガリ版ししまい寄席
週末に滋賀へ。ガリ版作品と落語を楽しんできました。東近江の蒲生岡本地区は静かな農村集落で、古くは街道の宿場町として発展てきました。またこの地は、ガリ版発祥の地でもあり、明治27年、この地出身で、近江商人の流れを汲む堀井新次郎という人が、エジソンが発明した「ミメオグラフ」をもとに、「ガリ版」こと「謄写版」を開発、これを事業とし全国に普及させました。以来官公庁や学校などで、身近な印刷方法として広く親しまれてきたそうです。その後、コピー機の普及でその活躍の場を芸術の分野へと移し、現在もなお愛され続けています。今回展示されていた作品は草花を克明に写し取った作品や、広重などの浮世絵の写しなどで、どれも精巧で質の高いものばかりでした。となりの公民館では「ししまい寄席」が行われ、上方落語で会場は暖かい笑いに包まれていました。現在、蒲生岡本地区では、地域の方々が中心となって、旧堀井家邸宅を「ガリ版伝承館」として継承しています。ガリ版体験はもちろん、全国から使われなくなった「ガリ版」を募り、修理・保存し、また、興味のある人に販売もされています。ガリ版に興味のあるという方はぜひ、東近江は蒲生岡本へ。
いくつかのメディアで
照于一隅
あつこの阿波晩茶
みなさん知っていましたか??
あわばんちゃの「ばん」は「晩」なんですよ!!「番」じゃないんですよ。
なぜならば番茶とは使用する茶葉や製法が異なるためだからだそうです。
茶葉を木の桶で10日から2週間ほど漬け込み、乳酸発酵させる「後発酵茶」という製法で、この製法はどうやら世界でも珍しいみたいです。そんな珍しいものだったとは。私も最近知ったのですが。
そしてこの阿波晩茶、とってもおいしいんです。
おとしもの展の焼き芋コーナーでも出していたのですが、
準備中に社長夫人(あつこ)が淹れてくれた阿波晩茶は最高においしくって疲れがふっとびました。
阿波晩茶を飲んだらおとしもの展を思い出すんだろうなぁ…
いい思い出です。
Bo chair
こんにちは、コイシです。1年半ぶりのブログです。噛んでしまいそうです…。
そんなことはさておき、「デザイナーのおとしもの展3」に来ていただいた皆様、協力して下さった皆様、行けなかったけど遠くから見守ってくれた皆様、ありがとうございました。私にっとても収穫がたくさんあり、本当に感謝しています。よき作り手になれるよう、よりいっそう努力しようと強く思いました。
それでは今回の展示会にて発表された小泉さんの新作椅子の紹介!!
小泉さん曰く、
「ウィンザーチェアー名人の村上富朗さんに会ったのは30年前。その村上さんが昨年亡くなられ、お世話になった思いを素にスポーク構造の椅子に挑戦した。とても必然的で合理的なこの工法と宮崎椅子の技を合わせ、華奢ながらもしっかりと身体を包んでくれる優しい椅子が出来上がった。」
小泉さん、ありがとうございます!
私は今、30歳です。村上富朗さんは私が生まれたときには、すでに椅子をつくっていた…。小泉さんもすでに、ものづくりの道に入っていた…。時間というか、縁というか、何とも言えないものを、一人で勝手に感じていました。幸せ者です。
私のオススメポインを3つ紹介します。
一つ目は、腰から背中まで包んでくれる背の構造 。人間の体の腰の丸みと、背中の丸みは違う。それを違和感なく立体的に支えるためのスポークの構造。でも小泉さんの新作は、一味違う。スポークの構造プラス、スポークを囲むように大きくひねった背柱と笠木が、見た目にもやわらかで、座っても非常に優しいです。
二つ目は、座面のクボミです。無垢の板をお尻の形に削るのは、よく見ます。3を横にした感じに…。でも、お尻のカタチに削ってません。でも、お尻痛くありません。「ここに座るといいですよ。」という感じに誘導してくれます。
三つ目は、軽さです。言い換えると、「すべて無垢の木でできているのに、この椅子重くない!」です。座面の一番薄い部分で、8.5mm。かつ裏面は、可能な限り余分な部分をそぎ落としています。強度的に必要な最小限の材料で、できています。
秘密の四つ目は、後ろナナメからの姿。これを、見たらもう虜になるはず。
ブログ写真には載せてないですが、しばしお待ちを。商品一覧で、早く見られるようにいたします。
ながながと書きましたが、
bo chiar よろしくお願いします。
PePe PePe PePe!
PePeアームチェアが生産台数10000脚を突破したのが2010年の12月なので、ほぼ2年前になります。その後もみなさんからたくさんの注文をいただいて、気付いたら14000脚を超えていました。しかもロットを重ねるごとにロット数も少しずつ増えているような...。皆様に支持され続けて8年余、これからもていねいに作り続けたいと思います。それにしても木取り場から運ばれてくる材料の山ときたら、日本昔ばなしの大盛りご飯のようです。その材料を鳥羽さん(ダンディ)がひたすらカットして、それを清水さん(春ちゃん)がひたすらフィンガーを加工する。そんな風景がしばらく続きます。なんだかこの様子を見ていると、カットとフィンガーの往復運動は、新手のエクササイズにも見えてきます。モコモコ上着の下の、ポッコリお腹は解消されたかな?
PECORA
こ・れ・が!!先日のおとしもの展でデビューしました、村澤デザインのPECORAチェアでございます。とっても可愛らしい椅子にイカツイ人が座っていますね。このミスマッチ感がなんともGOODな写真ですね。早速、デザイナーの村澤さんからPECORAチェアのコメントをいただきましたので紹介したいと思います。
「くるっと巻き込んだ曲げ木のアームが特徴の小椅子です。
アーム部分が羊の角のようにみえるので『ペコラ=イタリア語で羊』とネーミングしました。
ゆったり感とすっきり感を両立させるように考えたデザインです。
座面の形状にもこだわり、ふっくらと座布団のような表情が全体の印象を優しくしてくれました。
この特徴を活かすように、座面が浮いているような構造にしています。」
と村澤さんがあげてくださったアームと座面、実は新しい試みでもあったんです。
まずはアーム。このR、現時点、宮崎椅子の中では一番きついRなんです。無事に曲がって良かったです。
そして座面。この座面、中に仕込まれた合板と木部でしっかりと固定されているのにこの浮遊感。
中の合板を感じさせない座布団感。この座布団感を出すために試行錯誤の末、合板にカバーを被せるという方法にたどり着きました。最初この方法には半信半疑でしたが裏から見てもきれいな収まりになって良かったです。
も・ち・ろ・ん座り心地もいいですよ。
空飛ぶ吸着ポンプ
47 GOOD DESIGN
現在、渋谷ヒカリエ8Fのd47 MUSEUMにて、「47 GOOD DESIGN-47都道府県のグッドデザイン賞-」という企画展が開催されています。近年、「グッドデザイン賞」を受賞している工業製品や建築物などから、地域性や「その土地らしさ」を兼ね備えたデザインを各都道府県ごとに選定し、日本中の高い技術、地域の個性、企業の個性を47の日本から集め、展覧会形式で紹介しています。ここ徳島県からは宮崎椅子製作所の「Comodo」が選定されています。ありがとうございます。会期は来年1月27日までとなっておりますのでぜひ、お立ち寄りくださいませ。
本日より...
通常業務に戻りました。4年に一度の大イベントをやり遂げた余韻に浸る間もなく、本日からは「いざ納期挽回!」しこしこ製作に励むのであります。でもね、みんな口には出しませんが、どこかしら満足そうな様子、顔に書いてありますよ、声色にもね、出てますよ、分かるんです。これからは「明るく元気でちょっとイモ!」を合言葉に、スタッフ一丸となって励んでいきたいと思います。
デザイナーたちのおとしもの3を振り返って
デザイナーたちのおとしもの3が終わって、2日経ちました。今回も本当にたくさんの方々に来ていただき、とても嬉しかったです。このようなイベントをさせていただけるのは、日々、販売店の方々やたくさんの人々に支えられてきたからだと改めて実感しております。感謝してもしきれません。本当にありがとうございます!!期間中、たくさんの方々とふれあい、お褒めの言葉もお叱りの言葉も、お客様からの直の声を聞くことができ、スタッフ一同とても刺激を受けました。みなさまの期待にこたえられるよう、これからもより一層努力していきたいと思います!!また一緒にこのイベントを作ってきたテーブル工房kikiのみなさま、小泉誠さん、こいずみ道具店のみなさま、村澤一晃さん、Aランチのみなさま、本当にありがとうございました。また4年後もしたいなー!!その頃にはもう少し成長しているはず...そして宮崎椅子製作所の頼れる先輩方々!!最後はバタバタで本当に申し訳なかったです。頼りない実行委員を暖かく見守って協力してくださり、本当にありがとうございました。とても良い経験をさせていただき、これからは私たちがもっと宮崎椅子を盛り上げていけたらと思っています。よろしくお願いいたします。
宮崎椅子製作所 おとしもの3実行委員より。
宮崎椅子製作所CAFÉ おわり
最終日はあいにくの雨となってしまいましたが、足下の悪い中、3日間多くの方方にお越しいただきまして本当にありがとうございました。この展覧会では、同時開催していました「デザイナーたちのおとしもの3~椅子とテーブルあるでないで~」と、同時進行で準備を進めていかなければならず、デザイン・企画・運営を、デザイナーの小泉誠さんを筆頭に、Koizumi Studioのスタッフのみなさま、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科小泉ゼミの学生のみなさま、パンフレットを製作していただいたエーランチのみなさま、そしてNPO法人アクアチッタスタッフのみなさまの全面協力のもと、無事に成功させることができました。本当にありかとうございました。今回ノックダウンをテーマに発表させていただいた3つのソファは、それぞれが試作段階で、開発途上の現状をありのまま展示し、伝えることによって、デザイナーの方々と私たちとの、ものづくりのリアリティーを、少しでも知っていただければと思っております。これから完成まで、それぞれのソファには超えなければならない課題があり、製品になるまでにはまだまだ時間を要することとなりますが、宮崎椅子スタッフ一同、手を抜くことなく、しっかりと作り上げていきたいと思っております。