バックナンバー 2018年4月

ミラノ便り2018~その5

2018年4月30日 by chika

 

ミラノの展示会は4月22日に無事、最終日を迎えました。

お越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 

会場の様子は、このようになっていました。黒を基調とした落ち着いた空間です。

 

真ん中には大きく「Miyazaki Chair Factory」の文字。

入ってきた外国の方が、それを見て「ミ・ヤ・ザ・キ」と呟いてくれているのが印象的でした。

 

過去にお越し下さった方もいて、

「いつもこの場所で出しているよね?」

「以前の展示と印象が違うね」

「今年で何年目?」等、尋ねて下さる方も多く、

皆さまにご記憶いただいていることが嬉しかったです。

 

ミラノの地元を含め、イタリア人のお客様も多く、そんな時は

SVENくんが大活躍でした。やはり英語よりイタリア語の方が話が盛り上がるようで、

SVENくんも丁寧に当社や製品の説明をしてくれていました。

(写真右がSVEN、左は彼のお母さん)

 

当社の製品は、研磨仕上げの丁寧さにもこだわっています。生産の最後に、手作業で丁寧に研磨をすることで、手触りが非常によい、滑らかな仕上がりになります。

窓からすぐ見える位置に展示してあったDC10は、

今回、ナラに黒と白のオイル仕上げをしていたせいか、

「これは本当に木なの? プラスチックみたいに滑らかね!」という声までいただきました。

 

最後に、タクシー待ちをするデザイナーのニルスさんとへーべちゃん。

まるでモデルと最新バッグのように、決まっています。

 

宮崎椅子製作所の展示会場にお越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

当社は、また来年も同じ場所でフォーリ・サローネに出展します。

どうぞ楽しみにしていて下さい。

 

そして展示会の間も徳島では、スタッフ一同力を合わせ、新製品をはじめ続々と生産を進めております。

お待たせしている皆さま、申し訳ございません。

日々全力で生産を進めておりますので今しばらくお待ちください。

 

今後とも宮崎椅子製作所をどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

fufuの背

2018年4月28日 by 宮崎悠輔

fufuの背は縫製されたものをがばっとかぶせ

芯材のエッジにステッチがきれいに沿うように張っていきます。

縫製の精度と張りのテクニックの両方が嚙み合うことで立体感のある仕上がりを得られます。

fufuの出荷

2018年4月27日 by 宮崎悠輔

fufuが張り場で曲線を描いています。

取扱いしていただけるお店への展示品としての出荷が続いております。

見かけた際はぜひお掛けになってみてください。

UNI master

2018年4月27日 by コイシ

 

 

 

 

 

新作椅子紹介、第8弾はUNI masterです。

 

マスターの名に相応しい快適な座り心地と洗練された佇まい。

タイムレスなデザインで、さまざまなインテリアとも相性が良い。

 

体をやさしく受け止める背の曲面や、

指先から伝わるアームレストとその接合部の繊細さは、

無垢の木を丁寧に削り出し、精緻に組み上げることで生まれます。

それぞれのパーツが接合する部分の美しさは、この椅子の魅力の一つです。

 

開発の山場は、前脚とアームレストの接合をどうするか(4110らしさをどこに?)ということでした。

完成したものを見れば、これしかないかも!? というカタチに納まっていますが、

そのヒントを50年程前のカイさんのスケッチの陰影に見出し、

実現するまでは長い道のりがありました。

 

UNI master  2017年 design Kai Kristiansen

size   W595 D485 H720 SH440

 

 

UNI rest

2018年4月26日 by コイシ

新作椅子紹介、第7弾はUNI restです。

 

これまで「4110」の名で皆様に親しまれてきた椅子に仲間が増えて、UNIシリーズとなりました。

UNIシリーズには、UNI senior (旧4110)に加え、アームチェア、3本脚の椅子、スツール、パーソナルチェアというラインナップになりました。

 

UNI restは、

1960年代にデンマークで生産されていた「4300」というモデルが基になっています。

アームレストの形状が、特に印象的なデザイン。

オリジナルと決定的に違う木材をひねったような削り出し加工。

手になじみやすく、触れて気持ちよく、豊かな表情の木目が現れます。

カイさん本人が削った肘のディテール見本を忠実に再現しました。

 

また、背・座のクッションに細かな検討を重ね、軽快さと快適さの両立を目指しました。

浅く腰掛けることや、立ちやすさへの配慮から、座面の前方は地面と水平になっています。

 

オリジナルよりもコンパクトになり、住まいの中でゆったりとした上質な時間を長く過ごすことのできる一脚です。

 

 

UNI rest   2017年  design   Kai  Kristiansen

size  W695×D710×H720 SH380mm

 

 

 

Golondrina

2018年4月25日 by コイシ

 

新作椅子紹介、第6弾はGolondrinaです。

 

ゴロンドリナは、優れた木材加工の技術を生かした躍動的なフレームと、

現代的な新しい椅子の構造を用いたコクーン(繭)から成り、

座ると包み込まれるような安心感と快適さを感じさせてくれます。

それぞれの細部へのこだわりと丁寧な手仕事が、

伝統的なものと現代的なものをゴロンドリナの中に共存させています。

(Jorge Herrera)

 

Golondrina 2017年  design  Jorge  Herrera

size  W865×D830×H690

 

4年がかりで宮崎椅子製作所の新しい挑戦がカタチになりました。

ゴロンドリナとは、スペイン語のツバメの意。コクーンを支える貫の形状がツバメの尾に似ています。

木部フレームにも挑戦的課題はたくさんありましたが、

体をすっぽりと包み込むこの構造と、その構造に布・革張りをどう施すかが最大の挑戦でした。

また、日本人の体型や住空間の使用スペースを考慮し、

サイズダウンしながらもこのデザインの持つ躍動感や快適性を保持することに努めました。

コクーンとフレームの隙間には、ブランケットなどを掛けても絵になります。

ヴァレンシア、ミラノ、東京、徳島と旅路をたどった、まさにツバメ。

 

 

BAR

2018年4月23日 by 宮崎悠輔

新作椅子紹介、第5弾はBARです。

 

BAR(バー)は、DC09、DC10のファミリーとして生まれました。
BARの最も特徴的な部分はDC09にも見られる究極に人間工学に沿って、またどこまでもスムーズに続く有機的な曲面として削られた座面と、DC10のように、内側と外側の2面が、1つの非常に強いエッジでつながる INODA+SVEJEの典型的なデザイン手法がみられる、柔らかい印象の中にキレのある形にあります。
脚置きは、3次元形状を作り出す真鍮鋳物で作成されており、脚を乗せる部分は平たく成型され、 また、木部の脚への接続部分は、脚の表面にピタリと収まり、すっきりと木部と脚置きが一体化になるように工夫されています。(Inoda+Sveje)

 

BAR 2017年 design Inoda+Sveje

size W425×D425×H875 SH760mm

 

厚板を丹念に削ることで現れる座板には贅沢なボリュームと無二の表情が生まれます。

木と共に経年変化をする真鍮製の足置き。

楕円から前方に向かって変化する形状とスムースな木部への収まりは鋳物によって実現しました。

ぴったりと身体に沿う安定した座り心地を是非体感してください。

ミラノ便り2018~その4

2018年4月22日 by chika

ミラノの展示会より、第4弾です。

 

今年のミラノは非常に天気がよく、むしろ暑いくらいです。今日も30度近くになりました。

 

日中はショールームの前の通りを歩いている人も少なめですが、夕方くらいになって日差しがやや落ち着いてくると徐々に通行する人が多くなります。来場者の方もその頃から増え、クローズの19時頃にはひっきりなしにご来場いただけるくらいです。ミラノの方は夕方から活動的になるのでしょうか。

 

今回、INODA+SVEJEのおふたりとも、新製品の開発に向けて話し合いました。

 

 

INODA+SVEJEのおふたりは、猪田さんが日本人、スバイエさんがデンマーク人で、ミラノ在住です。そのようなバックグラウンドも、ふたりがデザインされる美しい椅子の一要素かもしれません。

 

展示会場には、INODA+SVEJEデザインのIS LOUNGE CHAIRBARDC10を展示しております。どの椅子も流線形が非常に美しく、来場者の注目を集めていました。お越しの際はぜひ座り心地も試してみて下さい。

 

本日は日本の販売店の方もお越し下さいました。

7年前に弊社と取引したいと思って下さったそうですが、事情があり叶わず、しかしそれからもずっと展示会などに足を運んで下さり、最近ようやく取引を開始させていただけたということを伺いました。

長い間、宮崎椅子製作所を見守って下さり、本当にありがとうございます。心から嬉しかったです。

 

このように温かく見守って下さる販売店の皆さま、ユーザーのお客様に、宮崎椅子製作所は支えられています。いつも本当にありがとうございます。

 

 

 

 

組場にて

2018年4月22日 by 宮崎悠輔

足置きの取付けは慎重に。

BARの組み立てが続きます。

LeLe counter chair

2018年4月21日 by 松岡拓哉

新作椅子紹介、第4弾はLeLe counter chairです。

 

「ゆったり座れる軽やかなカウンターチェア」を目指して開発がスタート。

「レ」の字を合わせた構造体が軽やかさを醸し出し、背の曲面がしっかりと背を支えて座り心地抜群です。

足掛けも足を支える面積を増やし、安心してカウンターで呑み続けられます。(小泉誠)

 

LeLe counter chair 2017年 design 小泉誠

size W465×D485×H920 SH705mm

 

LeLeは前後の脚が互いに補強し合う構造体とそれを実現する高い精度により、細い角材でも十分な強度を確保しています。

背中を優しく包み込む大振りの背は後ろ姿をスッキリと納め、カウンターから引く動作をスムーズにします。

また、埃が詰まらないよう配慮された座と背の隙間に手をかけて持ち運ぶこともできます。(開発担当:松岡拓哉)

ミラノ便り2018~その3

2018年4月21日 by chika

ミラノ便り2018 第3弾です。

宮崎椅子製作所のミラノ展示会にデザイナーであるカイ・クリスチャンセンさんも来て下さいました。

3日目の朝は、カイさんとの朝食ミーティングからスタート。

まずは赤ワイン・・・じゃなくオレンジジュースで乾杯!

その後は、現在開発中の製品についての改善点や、これからの開発について話し合いました。

 

カイさんとお会いすると、毎回カイさんのデザインへの情熱に驚かされます。

カイさんと宮崎椅子の挑戦はまだまだ続きます。

どうぞ楽しみにしていて下さい。

 

お人柄もとても優しくチャーミングで、展示会場でも大人気でした。

 

 

展示会場では、カイさんの最新作UNI restも展示しております。

座った方が皆さん、手すりをなでなでして「ビューティフル!」と言って下さるので、スタッフとしても非常に嬉しいです。

ご来場の際は、ぜひUNI restの肘部分にもご注目下さい。

 

ミラノ便り2018~その2

2018年4月20日 by chika

本日もミラノの展示会の様子をお届けします。

ミラノには、今回の新作Golondrinaのデザイナーであるホルヘもスペインから駆けつけてくれました。

展示会の合間に、製品の最終チェックを進めています。販売開始まであと少しです!

 

2日目夜にはカクテルパーティーも開き、多くの皆さまにご来場いただきました。

お越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。

展示会は、22日(日曜日)まで行っています(毎日11時~19時)。

ミラノにお越しの方は、宮崎椅子製作所の展示会場にもぜひお立ち寄りください。

組場にて

2018年4月19日 by 宮崎悠輔

組場には心地よい春の風が吹き込み、完成したBARがエッジの曲線を描いていました。

ミラノ便り2018~その1

2018年4月18日 by chika

 

2018年のフォーリサローネ・ミラノの展示会が本日から始まりました。

皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

fufu

2018年4月17日 by 宮崎悠輔

新作椅子紹介、第3弾はfufuです。

 

「桧の曲木に挑戦!」というところから開発が始まりました。

背の三次曲面は何度も試作を繰り返し、座面は座り心地と軽量化のため新たな工法を試み、とても苦労した椅子です。

おかげさまで座り心地抜群で軽い椅子ができあがりました。(小泉誠)

 

fufu 2017年 design 小泉誠

size W540×D560×H740 SH430mm

 

fufuは宮崎椅子の新たな技術がふんだんに盛り込まれています。

肘から前脚にかけては大胆な一本の曲木で、通った木目が美しく手触りの良い仕上がりに。

背もたれには強いひねりを加えることで、心地の良い背あたりを実現。

座面は軽量化と底当り感をなくすため、一部分に反発力のあるメッシュとテープを張り込みました。(裏面の納まりもご注目。)

ひのき材での強度試験も合格し、強さ・軽さ・掛け心地の良さを備えた一脚です。(開発担当:宮崎悠輔)

現る

2018年4月12日 by 宮崎悠輔

切り屑に埋もれて現るpepeラウンジ。

 

朝日

2018年4月9日 by 宮崎悠輔

朝の木取場。

朝日がいっぱいに入りこみます。

個人的宮崎椅子お気に入りスポットのひとつです。

ご褒美

2018年4月5日 by 松岡拓哉

出荷場にてribの1000脚目に遭遇。

忙しない業務の中、ご褒美をいただいたような気分です。

ワークショップ

2018年4月2日 by 松岡拓哉

本日はデザイナーの小泉誠さん、エーランチの星名さんと長田さん、こいずみ道具店の大柴さんが来社され、2ヶ月に1度の恒例ワークショップが行われました。

今回のスケジュールはスタッフ集合写真の撮影、会議、小泉さんの試作チェック。

試作は難易度の高さに頭を抱えながらも、着実に進展を見せています。

造形、構造と共に課題を残しつつ、今後が楽しみになる回となりました。